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手っ取り早く定石や手筋を身に付けるには、専門書が一番。実戦だけでは我流から抜け出せません。初心者から上級者まで囲碁の本を多数紹介。レビューもあります。
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置碁―白の作戦
藤沢 秀行
山海堂 刊
発売日 2004-02
発送可能時期:通常3〜5週間以内に発送
オススメ度:★★★★★




悩みが楽しみに変わる本 2004-09-01
置碁に関する本では、下手の立場から黒の必勝法を説くのが常だ。そんな本で勉強しながら、置き石が減っていき、ついに互先にたどり着いたときはうれしかったはず。ところが、高段に進むにつれて、今度は相手に置かせるようになる。置碁の白は下手の犠牲になるだけで、自分自身のプラスには少しもならない…と思ってしまう。碁会所でも、相手に置かせて打つのを嫌がるお客様というのは多く、手合い係の悩みの種らしい。
しかし、本書『置碁−白の作戦』は、“置碁の白を持って、いかに楽しむか”、しかも“上手の碁の質も向上させる”という誠に前向きな視点で書かれているのが画期的だ。「置かせた碁を、序盤で大失敗をして形勢不利となった互先の碁、と考えたらどうか…」と、著者の藤沢秀行名誉棋聖は提案する。「その場合は勝負手を連発して大逆転をねらうか、じりじりと差を詰めて微差の逆転をねらうか、いずれにしろ、“緩むことなく、局面を手広く”という姿勢でのぞむことが大切」と説く。
はじめに、置碁の白の名局を鑑賞する。碁聖道策の四子局では、捨て石を放って黒を凝り形に導き、ひらりひらりと利かしまくり、最後は黒の突進を軽くいなすというもの。また、本因坊道知の三子局では、スケールの大きなカラミ、モタレの手法を駆使してねじ伏せるというものである。いずれも全局的な感覚の差で追い上げるところがポイント。次に、部分的な“紛れの手”で局面を繁雑に導く手法51型を豊富な変化図とともに紹介している。最後に九子から二子までの著者の実戦(九子局=瀬越憲作(白)、五子局=本因坊秀哉(白)、他は秀行が白)を題材に、1局あたり10ページを費やして、上手の心得を丁寧に伝授してくれる。著者は、「置碁の白には、盤上では追う者の楽しさがある、逆転できなくてもともとと思えばこんなに気楽で楽しい碁はない」と結んでいる。


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この記事は2007/6/12に作成しました。
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